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待っていてくれるんだ

ここのところ、一日おきにすこぶる調子が良い時がある。
反対に言えば、一日おきにしゅんとしてもいるのだが。

そんな体調が上向きの昨日、
ごくごく自然に、日本語教室の生徒の中三の日系ブラジル人の女の子に電話した。

わあ、先生。
私も何度も電話しようかと思ったけど、悪いかなあと思ったり。

彼女は、志望校に受かる点数は維持しているようだったが、
やはり私とやっていた社会と国語は、五十点程度にとどまっていると言っていた。

23日から冬休みだというし、お互い都合や雪模様や、体調の良い時を見計らって、
できるときにする、という形で、
勉強を始めようか、ということになった。

無理しないで。でも、わかったよ。先生。
社会は室町時代のところがわからないの。
国語は古文かな。

いいよいいよ。英語もポルトガル語も日本語もできて、
日本語の古文まで必要ない。なんて、実は古文にそんなに自信がない私は答えた。
古文をやらなくとも、まだまだ彼女は習うべきことはあろう。

それに彼女と会うと、私はなんとも言えない元気をもらえるのだ。
うん、ゆっくりゆっくり。
できるときに少しずつ。

前みたいなスピードで、ばしぱしやらないけど、
ゆっくりやる感じになるけどいいかな。

うん、もちろん先生。そのほうがいい。

信じて待っていてくれた。その気持ちがしみてきて、私を満たした。


しばらく時間をおいて、三人を教えていたある一家のお母さんの
携帯に電話した。
すると、やはり教えていた娘が出た。

最近その二十歳になっているはずの彼女がどこで働いているか、とか、
パートナーの彼があたらしくマッサージ師として働いていて、
お客さんとの会話に困ることがあるとか。
お母さんの職場とか。
彼女がこのかんに、コンビニとか王将とか仕事をあれこれし、
成長したこととか、いろいろ話してくれた。

でも先生、まだ無理しないで。
一月にはじめるとしても、彼を優先してね。
いちばん困っているのは彼だから。

私は一人一人の外国人、
そう日系ブラジル人としてのアイデンティティを持つ彼らと、
どんなにか大切につながりを作ってきたかをかみしめた。
それがしっかりと伝わっていて、
半年以上のブランクにもかかわらず、
なんということもなく、その次の会話が弾んでいく。

みんな、待っていてくれた。
先生は、病気。
今は待っているんだ、そう思っていてくれた。

じわじわと日本語教師魂が頭をもたげ、
彼らの役に立つことの意味が、
埋もれた記憶の中から、
むくむくと顔を出し、私はすっかり
先生として、話を弾ませていた。

少しずつ始めよう。
最初はものすごく疲れるかもしれないし、
案外、気持ちだけはものすごく元気になったりするのかもしれない。

そんなことを思いながら、しゅんとする日はしゅんとする日なりに、
理解して、私の体調を優先して、でもわたしから習いたいと
思ってくれている彼らに、ありがとうの気持ちでいっぱいになった。

彼らの日本語がふってきた。
外国語としての一語一語が、
私の脳細胞を活性化させる。

そのつたなさ、
そのおもしろさ、
そのかわいらしさ、
その率直さ。
その粉飾のなさ、と共に。

ケイコ
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