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放置された日常

昨晩、大阪から帰ってきた。私は途中から本格的に風邪をひきそうになって、もともと部屋の片づけの類では、おおざっぱに言うと役に立たないほうにしても、それはそれなりに子育てだって、なんだってしてきた私だから、できることはできる、そして、その気になればかなり力を発揮することもある、片付け、分類などなどの作業には、娘の部屋でほとんど、本当に役立たずに終わった。今日でちょうど40日。何一つ色あせず、何一つ変わらず、記憶はたたずんで、居場所をさがしている。福井県越前市のベロ亭では、散らかりに散らかった部屋から部屋を、今はヒデコがまたまた右往左往しながら、少しずつ片づけている。九月末、いや十月初めは、まだ暑さすら残っていたから、散らばっているものといったら、半袖のTシャツすらある。読まずに積み重なり、投げ出された新聞の山、新聞の端。居間の障子は、野良猫の仕業で障子紙がごっそり破けているから、寒くなってきた部屋でいくらストーブをたいても、寒気はどんどん入ってくる。私は足の踏み場のない部屋で、ストーブの前に立ち尽くす。寒い、寒い。今日午後、近くの温泉につかり、風邪ひきをなんとか回避するために、一週間入れなかった風呂に入り、温まったからだを湯ざめさせないようにする。二階に行けば、私の部屋には、ほとんど完成間際の、キャラバンのチラシの版下が、白い紙の肌をむきだしにしている。28年間で初めて、丸ごと、そうすべてのツアー丸ごと、キャンセルした初めてのキャラバン。それは、ヒデコが何人もの人に連絡に連絡を重ねて、運転手、搬入出の助っ人、時間割やら打ち合わせ続けて、たどりつこうとしつつあった私たちの仕事だった。大阪行きは今回で、今年に入って12回目に及んだということに、今回参加した、益満友子さんを偲ぶ会で気づいた。さかのぼれば、正月早々の益満さんの見舞い。二月の息子の個展。このときは娘の部屋にも寄ったっけ。そのあとは、娘のセンター通い。益満さんの危篤とお別れ会。ヒデコの個展が二回。それからそれから。二階の私の部屋は、二人でいつか片付けようと決めたまま、全く片づけられずに放置されている。私が寝るだけのベッドのある部屋。今、私の人生はどこいらへんの、どのあたりで、立ち止まっているのだろう。それとも、ただただ、やみくもに疾走しているのだろうか。普段はわりに落ち着いている。突如嵐はやってくる。ときどき、何もかもが非現実の様相を帯びる。今は、散らかった野原のような我らがベロ亭が、現実というより、あたふたと駆け抜ける舞台設定のようでもあり、ブラックな笑いをさそう、散らかり放題の人生のようでもある。ヒデコはせっせと片づけている。昨日も今日も。私はこんなところで、字を書いている。私はこんなところで、寒いと感じ、明日からまた始まる日本語クラスのことをわずかに思っている。放置された日常の中で、突如としておそった一つの事実だけが、こつぜんと物語りつづけている。変わらない事実を。変わらない思いを。変わらない慟哭を。ケイコ
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