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創作狂言『「えん罪」のように取り残された夢をみた』…狂言観劇と記事の荒波が打ち寄せて

創作狂言『「えん罪」のように取り残された夢をみた』…狂言観劇と記事の荒波が打ち寄せて



夢のなかのことで、ござりました。

人々は、どこか広めの部屋のようなところで話していた。ヒデコはいなくて、私だけが、ヒデコの運命が、私たちへの何ともいいがたい「合意」ができていくのを、やるせない焦りと共に聞かされていた。なぜ、すぐ近くの部屋にヒデコがいるのに、誰もこんなに大切なことで「合意」するにあたって、彼女を呼ばないのだろう。私がここにいるのに、なんでみんな、いないようにふるまうのだろう。
「ねえ…」と声を出したというより、その危機感がきわまったところで目が醒めた。

幾つかある「悪い夢」のパターンのような気もしたが、少し「リニューアル」した微妙な中身を感じた。こんな夢でも見ない限りは、私はたいがいは熟睡していて、夢で目が醒めるということはめったにない。ひっそりと眠りから、覚醒へと、ぽつねんと入っていくのが普通だ。

そして、瞬く間に「悪い夢」の正体に向き合う。前日のどんな事々の蓄積の果てか、それまでのどんな徒労感のあげくか、瞬時に見きわめ、向き合い、分析する。

昨日は、午後早めの時間に、昨日のうちには着かないのかとあきらめかけていた「北陸中日ポプレス」がばさっと届いた。出際に見つけたのである。少しだけ嬉しかった。

まとめて届いたポプレスを、一部、その日の「狂言」のイベントを取り仕切った隣りの市の女性議員に、もう一部を、「小さな集い」や陶芸教室で世話になっているお寺に届けた。それはついでの行為にすぎず、その記事がどう読まれるかなどという「期待」は一切捨てなければならなかった。

うるしの里で催された「狂言」の小中学生によるワークショップも、おばあちゃんたちのウーマンパワーあふれる「しゅうと・嫁・婿」騒動を描いた創作狂言もなかなか笑えた。おばあちゃんたちの憤懣がうまく創作へと結実しているようにも思えた。

プロのふたつの狂言は、圧巻の面白さで、私は人が笑わないところでもクスクスと笑い続けたし、まあ、声と共にある表情、所作の表現にはきわめて刺激を受けもした。

会場のうるし会館のホールに入るとき、「昨日のが福井新聞だったら、これは大覚悟ものだよね。それでも、どう広がっているかはわかんないもんなあ」と私はヒデコに囁いた。

4列目くらいの真ん中へんの席が十分に空いていたので、向こう側に親しい若い女性の姿も見え、声をかけながら座った。
少したって、舞台のきわの席に、FBではおなじみのおばあさんがいた。ジャーニーの搬出も5人分の豪華弁当持参で手伝ってくれた人だった。手をふってから、挨拶に行った。
すると、空いている席が2席あって、「ここにおいでなさいよ」と誘われた。
「いやあ、ここは特別席でしょう。とんでもない。こんなキモノをお召しになっている方もいらっしゃるし」
「ううん、ここは誰でも座れるの。主賓席は別に書いてあるじゃない」。

乗り切られた形でもあったが、その場所に行きたくもあった。結果的にそのおばあさんの隣りに座った英子は、舞台の袖すぎて見にくかったともあとで言ったけれど。
問題は、その舞台の際の2列目の端っこに座った私の位置だった。ヒデコは1列目、ふたつある席の端。私は2列目5つくらいあった席の端。
私が座ろうとした席の真後ろのおばさんが言った。
「あなた、あの人の連れなら、椅子を持ってあの人の隣りにお行きなさいよ」。
一瞬、好意で言われているのかと思ったがじきそれは打ち消された。
「あなたが前に座ったら、私が見えにくくなるんやから」。
私に隣りに来るように誘った、キモノ姿の中年女性に耳打ちして相談すると、
「そりゃあ、椅子の配置を考えて置かれたものでしょうから、気にすることないわよ。ここにいらっしゃい」と励ましてくれた。
なにしろ、後ろの人の意地悪い目つきと物言いには、明らかな悪意を感じた。

やがて、キモノ姿の女性が、何やら私たちのことを最新で知っているらしいと、言いかけた。「なんだろう、まさかね、記事のことじゃあ」内心思った。
プログラム半ばくらいになって、彼女が大きめのアイホンで見せた画像は、北陸中日のヒデコの単独写真だった。観念した。「昨日出た新聞記事ですね」と私は返した。
彼女の実家は、同じ地区だった。もう両親は亡くなり、そこには実家はないとも後で聞いた。名刺すら渡された。うるし会館のある市在住だった。きわめて好意的な笑顔であり、さりげない対応だった。そして「全日本おばちゃん党」なるもので、私たちの記事がネット上で出回っていると知った。

実は、「狂言」の冒頭のプロのお兄さんからの説明で、「文化遺産」について、会場から意見を求めようとして、私は即座にあてられた。舞台の裾の角、白づくめのきらきらしたイデタチで装っていた私は目立ったかもしれない。
私は一瞬頭を巡らして、すらすらと答えた。マチュピチュ遺跡にあきるほど行ったことが頭で点滅したことなどは抹消した。

「それは、生かしておかなければ消えてしまいそうな大事な文化的なものでしょうね。そして、人々の記憶に残していく必要…」
もう少しすらすらと言葉は滑り出たが、だいたいこんな内容。しかし、若い、先代を引きついだというプロともあろう男性は、私が二文目を語り始めると、あわあわあわとなった感じで引きとどめ、自分の語りに戻した。明らかにこちらがそこまで知っていては…対応できない、そういうプログラムではなかったはず、という態度がほの見えた。
すぐ忘れたけれど、なんとも言えない引っ掻き傷が残っていると気づいたのは、催しが終わって、ヒデコと外食していた時のことだった。

「あそこまでしゃべっちゃいけないのかなあ。」
「まあ、ああいう時は、一文しか求めてないんだよね」。
「でもさあ、嘘でも、よく知っていらっしゃるようですが、そろそろ私に語らせてくださいね、とか、相手に失礼のない対応をしないとね。プロなんだから。」
いっぱい笑ったあとだったのに、様々な似たような光景が瞬時に浮かんでは消え、浮かんでは消え、私は悲しくなった。
優れていてはいけないんだ。一般大衆は。
より知っていてはいけないんだ。ただの観衆は。
楽しそうにしていては、仲間に入れないんだ。仲間に入れなさそうな人をフォローする、
それが福井流だからだ。

いや、福井だげではない。様々な、ありとあらゆるその種の光景が浮かんでは消えた。

それに、北陸中日の記事への反応もかなり空しいことも多い。
だいたい、性的少数派の反応が少なすぎるのだ。
そして、地元の今までいつも「いいね」をしていた人の反応も少ないのだ。

お寺の本堂に、お留守なために、おつかい物と29日の集まりのための資料を真っ暗な中、車のライトを頼りに、椅子の上に置かせてもらいながら、会いたかったなあ、と少し思った。それにしても、会えなくとも会っても、何も変わらないのかもしれないとすら思った。

29日のお誘いのFBの文面に、大げさに抵抗を示すある人の反応もどこかで尾を引いていた。
前日の「残す」と「遺す」の違いも尾を引いていた。
その上、よりによって、この日、私は「世界文化遺産」についての質問を、居並ぶ市民の真ん前で受けて、すらすらとしゃべったのだった。
よりによって「遺産」だよー。そう、のえの遺したものも間違いなく「文化遺産」。
あるハンガリーの女性が英語で言ってくれたように、
「この歌手を亡くしたことは、日本の、世界の音楽界の大きな損失です」というような、「文化遺産」。

いっそ、こう答えればよかった。
「ああ、遺産ですね。遺産はノコサレタものをどう生かすか、どう引き継ぐかという問題です。
それぞれのお家にも、ノコサレタものはおありでしょう。
そのは過去に生きた人がノコシタもので、ノコサレタ我々がどう生かすかと問われる、そういうものなのです。
もしかして、狂言役者で自殺された方はいらっしゃいませんか。
だって、天才コメディアンだってそういうことがあるんですから。
笑いを取るというのは、きわめて、綱渡りな芸ですもの。そりゃあ、大変な遺産ですよ。
はい、私は昨日から「遺族」とか「ノコサレル」とかを研究中の、
「ノコサセラレタ」・ノコサセラレタ人間の一人なんです。
いえいえ、取り残された人間の一人なんです。」

無料の狂言の催しから帰宅すると、今度はようやく届いた11月のコラボのビデオを観た。釘付けになって。何をしたことになるのだろう。様々により良くする方法や、構成をも思ったけれど、それをしのいで、これは一体、何をしたことになるのだろう、という思いが吹き上げた。
終了後、私がまるでインタビュアーになって、一人一人に語りかけ、その時にしか聞けない言葉をカメラの前で語ってもらったのが観られたのはよかった。無我夢中だったから、忘れていたこと、エアポケットに入っていたような事柄もあった。
そして、その場で私のあれだけの語りを聞いた人にとって、私の語りは一体、何を意味したのかとも思った。あらためて痛切に思った。しんしんと思った。
そして、観衆の少なさに、自分のやっている事の位置、をもかみしめた。
なんたって、こちとら「ケ」の舞台。
日本文化の「主流」が認めたがらない裏舞台?

それから爆睡して、例によってヒデコに起こされて、なぜか、FBをさかのぼって、「価値ある」「甲斐ある」やりとりを、どれだけの人が果たしてしているのかしていないのか、腹をくくって閲覧した。
なんなんだよー。そんなに美味しいもの食うことだけが楽しみなのかー。
それにそれだけの金がよくあるよなー。
なんか、まともなやりとりしている人ってどれくらいいるのー。
少しは大切な情報を流したりシェアしている人もいるけれど、やりとりってほとんどないじゃないか。

「北陸中日」について挙げた続きには、こんなやりとりもある。
新宿二丁目で困難な活動を続けるある女性。
「二人のぶれない生き方がカッコイイ。写真もいいよ」。

地元の、この地区の保健の先生の友達だという、
もう一人の保健の先生からのメッセージもいい。

「お二人は、あとに続く子どもたちの希望です。先駆者です」と彼女。
「教室でもどこででもお話に行きますよ」とヒデコ。

素敵なら、どう素敵って書いてよ。
WANさん。らしからぬ形容詞のみ表現、いいのかなー。

あるレズビアンの女性のシェアには、
また20近いシェア。
こんなふうに広がるのが普通なのでは…。
ここまで心血を注いで、生み出した記事に、
少しでも敬意があるなら。

ある市内の街中の人の反応。
あらあら、81年からのあの水玉消防団のコンサートから、
私たちを見ていた人なのね。
しかも、あの「ひびき日本語教室」が、
地元のブラジル人の支えだったと言ってくれている。
というか、この記事ともつながって判る人。

なのに、どうしてこんな夢を見たんだ。

「人々に記憶されるべき…」。
中断された私の真摯な受け答え。
そう「文化遺産」に関わる…。

舞台上の人は言っていた。
「子々孫々に受け継がれるべき…」。

そりゃね、伝統芸能、
日本第一の「世界無形文化財」。
なんたってハレの文化。ハレの舞台。


どうだ、悪いか。
どっちがいいか。どっちが普遍性を持つのか。
この時代に。

まあね、「人々」も「子々孫々」も
ともあれ人間ですもんねえ。



そもそも、レズビアン狂言でもしようかって、
ヒデコと冗談半分本気半分でいったんだ。

出し物にからんだ、その舞台上の人がした、
栗についての質問に、
少しだけ親しくしている女性議員は、
焼くと弾けてこまる…と答えた。
彼の質問の主旨とは少し違う答えだったけれど、
「さすが◯◯先生」と彼は持ち上げた。

この◯◯先生、「自死に向き合う」のに往生しているんだよ。
栗も飛び跳ねてかなりお困りみたいだけれど。
それで、私の数日前の電話に、
国会答弁みたいに答えタンダヨ。
まあ、いいお客さんもしてくれて、やきものも届けさせてもらったけど。
ヒデコは彼女を見つけて呼びました。
「○○センセー」。
ヒデコも呼ばれることあるけどさー。


まあね。
世の中、そうできています。
はいはい、福井はそういうふうに回っています。
はいはい、LGBTほど異性愛者を真似たいマイノリティは、
いらっしゃいません。
成人式に結婚式-。
かつて、障害者がエライ努力をして、
健常者になれるものならなりたいと、真似たいと、
涙ぐましい努力をした歴史を繰り返すように。


催しの帰り際、
私は会館の出口で、
おばあちゃん狂言一団の中でも、
ひときわ腹の底から、そして魂の芯から声を出していた、
そんなおばあちゃんに、声をかけました。

「良かったデース。声が、態度が、
本気でした。まるごとでした。すごかったですよー。」
連れが彼女の年齢を教えてくれました。
75歳。
いやあ、私なんてまだまだヒヨッコだわ。
ケの前座舞台、ハレの舞台だったわ。

それより前、会場を出ようとすると、
モヒちゃんのお母さん、そう、たまたま隣りに座りかけた、
親しい若い女性のお母さんが声をかけてくれました。

「質問されて見事に答えられていましたよねえー」。

うん、見事じゃ、困る人がいるんだよね。
見事な人がいるべき場所にいつもいないから。
ばかみたい。
こんな福井。こんな日本。

ハレもケもあるもんか、あってたまるか。

それでもなんでも、あってもいいよ。
よかろうよ。



全て既視感のある体験。ありすぎる体験。

「あなたの発表、いちばん心に残りました。」
ああ、あれはゲートキーパー養成講座でのことでした。
ある海岸部の小さな町の…。

それから、やがて私は、
ある人のとんでも圧力によって、
福井県の自殺対策の一端からすら閉め出されたのでした。
涙をのんで、
笑い飛ばすのには、二年はかけて。



カーン。

この喜劇はおしまい。
この狂言はおしまい。

やるまいぞー。
やるまいぞー。
このままでは、
私の人生、このまま投げ出したりはせぬぞー。
あんたらに、
無償提供させませぬぞー。

まるごとやるまいぞー。
やるまいぞー。

最後の出し物の最後のせりふを、
忘れまいぞー。

ケイコ
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| 心底飛びきりのケイコ節 | 12:45 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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