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ヨソモノとは口をきかないの?…たとえヨソモノと暮らしていても、という疑問

このホワイトマウンテン地区には、いったい何人の正真正銘のよそものさんが暮らしているのだろう。
だって、中国人研修生のみならず、各集落には、今やアメリカ合衆国で出逢ったフランス人やカナダ人の女性と暮らしている、そんな次世代男性がいるんだから、相当数の「正真正銘のヨソモノ」がいるのは間違いない。

ただし。
ヨソモノというのは、白人系ヨーロッパ系はもしかして違う扱いなのかな。

ただし。
日本の違う場所から30数年前に住み着いた我々こそが、
やはり「正真正銘のヨソモノ」なのではなかろうか。

最初から結論を出す気は、最近はないのだけれど、
最初から結論を出すしかないのかー、と思わせられる会話があったから書くのです。

隣の集落には、カナダ人女性が結婚して暮らしています。
幸い?今は、子ともを産むのに海の向こうに里帰りとか。
旦那衆と思われる立派な門構えのお家の話です。

この集落にも、フランス人と結婚した旦那衆の家の次世代がいます。
ベロ亭のふたごちゃんが呼び捨てにしていたら、
「そんな呼び捨てにしたらあかん、あの家の子は…」
と言われたほどの家柄ではあったのです。

それぞれそういう家の次世代後継ぎが、海外で出逢った女性と結婚する背景。
深層心理。必然性。あれこれ研究の余地ありかもしれません。

昔、かれこれ15年以上前、
この市内に山形県で日本語を教えている妙なセンセーが来たことがあります。
「国際結婚は最悪の国際交流です」と淡々と顔をゆがめておっしゃっていました。
むろん、最良の国際交流になる場合も知っていらっしゃるのだと思います。


実は…。
隣の集落のカナダ人女性の義理のお父さんが、
このホワイトマウンテン地区のずいぶん途絶えた市議会議員の席を取り戻すべく、
市議選に立候補しました。

なんかね。
地域の人のね、風向きが変わって、私にも丁寧にお願いしてくれたりするのです。
頭を下げて、よろしくよろしくよろしくって。
うちの玄関口での話です。

で…。

1週間くらいまえに下のうちで話し声がして、
さすがに察した私は一人だったけれど、
うちに、候補者の奥方なる方がご挨拶に来たときに、
腹を決めて、少しだけ語りかけました。

なんたって、そのカナダ人女性とはこちらのウォーキング、
あちらの犬の散歩でよく道端で出逢ったこともあり、
「内通」しているみたいな感覚があったというのもあります。

なんたって、その彼女に、私たちは私たちのアイデンティティを、
なんとなんと、この集落の角でカミングアウトすらしたのです。
そして、彼女はそれを誰にも言わない、ということを通しているはずです。
なんたって、なんたって、同性婚が当然のカナダ人だし、
なんたって、なんたって、そもそもは東欧がルーツの、
境目を何度もまたいで来た人だから、そのくらいのことは判ります。

候補者の奥方。
この集落の現在の責任者…区長さんかな…が
私が庭仕事をしているところに来て…。

私は、やはりここぞと「ヨソモノ談義」を始めました。

「30数年住まわせてもらって…この言い方は千歩譲っている…
ついついヨソモノということでいてはいけないと思うんですけれど、
まあ、これを機会に、私たちがここに暮らしていることも、
どうぞ生かしてやってくださいねえ。
そう、パートナー…実は彼女の名字呼び捨て、まるで妻みたい…
が、ほらここに『コウノトリ』の大作を創ったのは、
それなり並々ならぬ思いがあるんですし、
この里山の会にも顔を出させてもらっているし…。」

とりあえず、二人ともに笑顔だけは絶やさない。

「それに、紛れもないヨソモノである方が家に入っていらっしゃる、
そういう家からの候補である訳ですから、
この際…うんぬんかんぬんうんぬんかんぬん」

いや、そんな長話をした訳ではありません。

ところが、二人ともに何の応答もしないのです。
嘘でもいい。外交辞令でもいい。
その話は夫に伝えておきます、でもいい。
なんか言うことないの?と思うほど、
ただただ、にこにこ、でも表情は動かないから、
意見を交換して、投票するべきか決めるなんて関係ないような、
結局は無表情のニコニコで、
二人が「ではよろしくお願いします」と去ったあとに、
なにがよろしくなのか、結局は霧散した次第でした。


ヨソモノの女二人所帯がどんな歴史を持っているか。
誰も知らないだろ。


知らぬ存ぜぬなのかな。

そして、今日は選挙の第一声が始まり、
うちの横を選挙カーが通りました。
ご近所さん、外に出て、待ち受けてご挨拶。
律儀な村の選挙の風景。
そりゃあ、久々のホワイトマウンテン地区からの候補者なのだから。


あのとき、せめて外交辞令でもいい、
お世辞でもいい、コミュニケーションがなりたっていたら、
私もあの第一声はもう少し近くに聞けたと思います。

でも、私には限りなく遠い、村の風景でした。

2年ほど前に、いのちのフォーラムとかいう市内の催しで、
こんなんシンポジウムと称していいのってほど間に合わせの、
それでもシンポがあって、会場に最後に質問が求められました。

私、手を挙げた。
私、真ん前のほうにいた。
後ろの人に顔を見られたくなかったのもある。

「それでは4人の檀上の方にお聞きしたいのですか、
ヨソモノということで、どんなことを思われますか」

これは最後に投げた質問。
その前に、私は4人目のシンポジストと同じ自死遺族であること、
などなど少し語りました。
「私の後ろにいらっしゃる方々とも出逢っていきたいと思っています」
などと律儀に言いました。

でね。
4人の答え。驚くべきー。

ひとり目。この市内の精神保健センターのトップの女性。
「ヨソモノっていうことで、今はなにひとつ頭に浮かびません」

彼女の人生には、ヨソモノがヨソモノとして登場したことはないのです。
間違いなく。
たとえヨソモノがどれほどの違和感でこの地を生きていようと、
それを押し隠し、黙り、生きていることに、
精神保健分野のトップが気づいていないのです。
まあ、当たり前かな。
こわいけど、とりつくろうことすらできないって。
すごく素直でこわいけれど。

あと、県の精神保健の人、若者支援の人、
それなりのこと言ってたっけ。
「県外からいらしたお母さんたちはよく頑張っていらっしゃいます」
だとさー。まあ、そうだろうなあ。

最後の自死遺族の会の方。
ひとこと。
「ヨソモノがこの地を変える」。

心の奥深くで深いため息。
もう何べんとなく聞いたぜ。
「あなたたちヨソモノなんやから、皆の代わりに言ってくださいな」
てなことごとを、何度も何度も。
そして、いいことなんて今まで少なくともなかったぜ。
こそこそ褒められてもうれしくはないしね。

この自死遺族の女性とこの後、駐車場で話しました。

「ヨソモノなんですね。
どこからいらしたんですか」
「ええ、О市の町中から在郷に嫁に行きましたから」

かくんかくんかくんかくん。

同じ市内の町中から農村部に移っただけでヨソモノ。
そういう価値観がまかりとおってんだね。

関東から女二人が来て、
代々住んできた家をベロ亭につくりかえた私たち。
こういう私たちは、この人たちには何者なのでしょうか。

そして、
旦那衆の家に「嫁いだ」欧米系の白人女性は、
ただの「外人」なのでしょうか。

そもそも外人とかヨソモノとはなんぞや。

隣人、隣国を意識できなければ、
市議選はこの時代性のなか意味はないと思います。

ここに暮らしています。
私もヒデコも。

ここに生きています。

カナダ人の女性と最初に道端で話したとき、
彼女は言っていたものでした。

「ああ、あの静かな家ねぇ。
田植えのときも、稲刈りのときも静かな家」。

ヨソモノも外国人も、
種無しブドウになる。
日本の田舎の土壌はそういう土と水と風でできている。

むろん、そのあとのかミンクアウトは、
彼女との境界をも越えていったのですが。

街中で日本語教室をしていたときの、
日系ブラジル人のなかにたまった思いのありかを思い出します。

彼らは言ったものでした。
そのとき、私は彼らには日本人ではなかった。
少なくともその質問をするときは…。

「ねえ、センセー。どうして日本人は話をしないの。
コミュニケーションをしないの。
ねえ、センセー。」

少なくとも、今日、ヒデコと合点しました。
「きっとさ、結婚する話、息子さんが持ち込んだとき、
当たり前だけど、反対しただろうね。」

まあ、そういうことです。

ケイコ
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