「あのう、レズビアンのところに通っているって友達に言うと、へえっ、18禁かあってみんなに言われるんですよ………」超状況ドギャップ残酷物語・コントん?ノベレッテン 第1回
「あのう、レズビアンのところに通っているって友達に言うと、
へえっ、18禁かあってみんなに言われるんですよ………」
超状況ドギャップ残酷物語・コントん?ノベレッテン 第1回
ああ、このネタは、私が立派な書物をものするときまで、とっとこって思ってたのにさ。やっぱ我慢できずに始めちゃったってことよね。
いやあ、これ以上は我慢できません。いや、我慢してきた訳ではありません。意外と緊迫感なかったのはなぜかしらって今でも、やや不思議なんですが……。
ペコ亭に、時折、力仕事やらで通ってくる若者、レイ君ってことでいきましょか。
そのレイ君がですね。3年半ほど前に通い始めて間もなく、私に言ったのでした。
そう、忘れもしない、庭に面した水道の蛇口のところでね。言ったのよ。これ。これだよ。
正真正銘の「フェミスニト」とやらだったら、いや待てよ、レズビアンフェミニストだったら、いや待てよ、これでいいんだよね、フェミニストレズビアンってのはフェミレズって揶揄される訳だから、えっとーっ、ともあれ何でもいいや、女で人間としてまっとうにだよー、生きている人だったら、卒倒して、否、卒倒しそうになりながら、それに耐えて、
恫喝くらわしているわよね。
「あんた、何言ってんのよ。レズビアンって言って歩いてるってわけー。
それに、18禁ってかえってきて、黙ってるわけー。
それってさ、私たちのこと、どれだけ侮辱しているかわかっるわけー。」
いやあ、言っちゃうとさ。フェミニストなんて自分、とおに卒業しているわけよ。そうだなあ、90年代には卒業。正確には92年かな。いや、卒業したって、フェミニスト魂、失うはずもありませんよ。ただね、それだけで回転していかない人生をいやというほどやってるの。男も人間だなんて、とっくに知っているし、いやあ、男はんが受けている抑圧っていうやつのほうが、場合によっちゃあ、めちゃめちゃひどいってことも学んでしまっているし、フェミニスト大学の大学院の博士課程よりも、もっと深くて広範囲な、世間様大学で、まあ学びつくしましたから、簡単にこういうの驚かなくなっちゃってるわけで。
というより、
「あのう、レズビアンのところに通っているって友達に言うと、
へえっ、18禁かあってみんなに言われるんですよ………」
って、私にのたまわったレイ君が、まったく悪気がない、屈託ない顔していたほうが大きかったんだけどさ。幼稚園生がまあ言ってたんです。レチュビアンとかさ、ジュウハッチキンとかさ。
おんどりゃあ、言っておくけどさ。こっちは卒業してるんだからね。
いやあ、いつ卒業したかは忘れたけれどさ。まあ忘れるほど大昔だけどさ。
「ポルノグラフィは女への暴力である」なんて定番のフェミニストの教科書かウィミンズスタディの研究書に書いてあるんだろうけど、そんなの読まなくとも、まあそんなの常識中の常識ってわけで、そんなポルノのなかでも、ああああああああああ、レズビアンがどう描かれているかって、おいおいおいおいおい、知ってんのかよ~。
3年半言わないでいたことを言うと、ここまで書くね。やっぱりね。
でもね。この無垢な若者は、自分が山深いここから1時間半の街で、何を言ったことになるかも、その反応として何を言われたことになるかも、全く判っていなかったってことなのよー。いや、そんなの即座に判りましたよ。長期戦覚悟。3年目から解決の段階。ようやくね。だから、ここにも書けますの。
えっ、18禁って最近知らない人もいるのかな。私も本当は全然関心ない?から、知らないんだけどさ。どうもR18って言うらしいね。Rって何の訳なんだろね。
ところで、ここまで読んで話、見えています?
最近、話をしていても、人様がどこまで判っているのか、きわめて戸惑いが多くなっています。いやあ、大阪ローカル、東京ローカル、否、新宿2丁目ローカル、それからここペコ亭から1時間半の街、まっ大平市ってことでその大平市ローカル基準とか、それぞれの個人の基準とか、世代間の基準とか、もはやありとあらゆる価値観、認知、知識、知恵、ファッション、識字?、読解力、会話力、いやはやコミュニケーションのありようとか、全く違いますからね。この言葉で通じるのかってのは、まあ、ここE県ではこの程度とか、そりゃ還暦過ぎてものうのうと生きているんで、判るところはあるんですが、まあ、最近の「コントん?ノベレッテン」ネタとしては、忘れられない始まりがあったんですよ。
ねえ、18禁ってやっぱ知らないの。えっ、知ってる。そうか。
いや、やっぱりR18って言わないと通じないのかな。
実は最近ですね。この話をある都会在住の50代のゲイの男性にしましたの。
3年半前にね、大平市から通い始めた25歳の若者にこう言われたんですって。
レズビアンのところに通っているって、会う人ごとに言っていて、そのたびに18禁って言われたんですって。
えっ、その都会在住のゲイの方がどう反応したのかって、はあ…。
「へぇっ、すごいですねえ。大平市は、LGBTへの理解がずいぶん進んでいるんですねえ」。
「そうなんですよー」って言いたかったです。
言ってもよかったです。どうせ、幻の世界に生きているんですから、言ってもよかった。
でもね、そのゲイの男性とは、あたたかい友情が育まれているときでしたから、私、もう笑っていいのか、どういう感情を発露していいのか判らないままに、言いました。
「そんな…。セクマイへの理解なんて100パーセント……」。
はっきり言うのいやだったな。言いたかないや。そんなねえ。ああ、でも言うしかないや。
「そんなことありません。セクマイへの理解なんてゼロ、百パーセントない街。」
相手の方は電話線の向こうでしばし沈黙、すぐに意味が判りませんでした。
しばらく静寂、黙ってらした。それから五秒か十秒か……一分、いや二分。
「それはレイ君は大変なことをしていたんだ……」
「ぴんぽーん、当たりー。その通りでーす。何も賞品ないけどさー」
いやあ、話はまだ続いたのです。
「でさ、18禁って返ってきて彼はどう思っていたんですかね」と私。
「18禁ってなんですか」とゲイ男性。
ありゃりゃ、18禁はゲイのお方には関係ないのかしらん。それともたまたま?
「あのねえ、百金はご存じですよねぇ。百金とは違いますですよ」
もうメンドクサイナア。ここまで説明するわけー。この私がーって叫んでました。口には出さないですがね。
少し「偽装の結婚」の白抜きのモノローグの影響出ていますかね。
いや、あの白抜き、私の江戸っ子弁をむしろ真似てるかと。
突如、大きな声になる。
「あのねえ。十八歳未満お断りって映画あるでしょう!!!」
「ああ、ええっ、あっ、えっ」
もう、やめますね。
このくらいの超状況のドギャップの人々を行き来していると、コミュニケーション能力上がりますわ。トーキョー村やら、新宿二丁目ムラで同じよな人が固まっているのとは違うから、たぶんね、ずっとコミュニケーション能力上がります。
いや、トーキョー村はともかく、新宿二丁目ムラのこと、とやかく言うと、何を知ってのことでござるうって、どつかれそうだから、これは引っ込めます。
ということで、
超状況ドギャップ残酷物語・コントん?ノベレッテン
の幕開けはこのへんで。
何か意味判りましたかね。
むろん、レイ君は、レズビアンがなんたるかも、
18禁がなんたるかも、内容をこれっぽっちも判ってらっしゃらない。
いや少しは判ってきたんかな。
いやあ、
「ポルノグラフィは女への暴力である」って常識は、
たぶん、私は十代後半にはたたきこんでしまっていたように思うけどなあ。
いやあ、レイ君も人間だし、純粋だし、無垢だし、
でも、純粋な試験管ベービーのままでもいられないし、
無垢な花婿候補にもなれなさそうだから、
彼みずからってのもあるけどさ、
やっと旅立ちましたわよ。
ハッタツロードを時々翻訳必要だけどさ、
いとしく、楽しくともに歩いてもいるんですけどね。
おおいっ、
渋谷区のメンツも新宿二丁目のメンツも、
大阪の西成のメンツも、アメリカ村のメンツも、
京都の魔の左京区のメンツも、
たまには、E件の山奥の無垢な若者のことも思えよなー。
そんな彼に助けられながら、それでもここまで、
怒りもしないで、
「ポルノグラフィーは、ましてレズビアンのそれは、
いよいよきわどくもひどくも、女への暴力である」って
秘めに秘めてきた、ペコ亭道の奥深い味わいを、
笑ったあとにたんとかみしめよ。
ねっ。
それにしても、
レイ君に、「それって18禁のとこ通ってるわけー」って、
コンビニの前あたりでしゃがんで言ったお若いのの一人に、
実際、LGBTずばりが、いたんじゃねえのかよー。えっ。
などと、またもやさしくいとしく思う、
E件大嫌い、トーキョーも大嫌いなケイコ姉なのでありまする。
10月末日またも深夜
というわけで、9月のポプレスの読み合わせの集まりの報告は、
何重もの、いたいけで他愛もなくも楽しくも悲しくも、切なくもある、
翻訳作業のはてに到達する芸当と知って、始めたシリーズなのであります。
へえっ、18禁かあってみんなに言われるんですよ………」
超状況ドギャップ残酷物語・コントん?ノベレッテン 第1回
ああ、このネタは、私が立派な書物をものするときまで、とっとこって思ってたのにさ。やっぱ我慢できずに始めちゃったってことよね。
いやあ、これ以上は我慢できません。いや、我慢してきた訳ではありません。意外と緊迫感なかったのはなぜかしらって今でも、やや不思議なんですが……。
ペコ亭に、時折、力仕事やらで通ってくる若者、レイ君ってことでいきましょか。
そのレイ君がですね。3年半ほど前に通い始めて間もなく、私に言ったのでした。
そう、忘れもしない、庭に面した水道の蛇口のところでね。言ったのよ。これ。これだよ。
正真正銘の「フェミスニト」とやらだったら、いや待てよ、レズビアンフェミニストだったら、いや待てよ、これでいいんだよね、フェミニストレズビアンってのはフェミレズって揶揄される訳だから、えっとーっ、ともあれ何でもいいや、女で人間としてまっとうにだよー、生きている人だったら、卒倒して、否、卒倒しそうになりながら、それに耐えて、
恫喝くらわしているわよね。
「あんた、何言ってんのよ。レズビアンって言って歩いてるってわけー。
それに、18禁ってかえってきて、黙ってるわけー。
それってさ、私たちのこと、どれだけ侮辱しているかわかっるわけー。」
いやあ、言っちゃうとさ。フェミニストなんて自分、とおに卒業しているわけよ。そうだなあ、90年代には卒業。正確には92年かな。いや、卒業したって、フェミニスト魂、失うはずもありませんよ。ただね、それだけで回転していかない人生をいやというほどやってるの。男も人間だなんて、とっくに知っているし、いやあ、男はんが受けている抑圧っていうやつのほうが、場合によっちゃあ、めちゃめちゃひどいってことも学んでしまっているし、フェミニスト大学の大学院の博士課程よりも、もっと深くて広範囲な、世間様大学で、まあ学びつくしましたから、簡単にこういうの驚かなくなっちゃってるわけで。
というより、
「あのう、レズビアンのところに通っているって友達に言うと、
へえっ、18禁かあってみんなに言われるんですよ………」
って、私にのたまわったレイ君が、まったく悪気がない、屈託ない顔していたほうが大きかったんだけどさ。幼稚園生がまあ言ってたんです。レチュビアンとかさ、ジュウハッチキンとかさ。
おんどりゃあ、言っておくけどさ。こっちは卒業してるんだからね。
いやあ、いつ卒業したかは忘れたけれどさ。まあ忘れるほど大昔だけどさ。
「ポルノグラフィは女への暴力である」なんて定番のフェミニストの教科書かウィミンズスタディの研究書に書いてあるんだろうけど、そんなの読まなくとも、まあそんなの常識中の常識ってわけで、そんなポルノのなかでも、ああああああああああ、レズビアンがどう描かれているかって、おいおいおいおいおい、知ってんのかよ~。
3年半言わないでいたことを言うと、ここまで書くね。やっぱりね。
でもね。この無垢な若者は、自分が山深いここから1時間半の街で、何を言ったことになるかも、その反応として何を言われたことになるかも、全く判っていなかったってことなのよー。いや、そんなの即座に判りましたよ。長期戦覚悟。3年目から解決の段階。ようやくね。だから、ここにも書けますの。
えっ、18禁って最近知らない人もいるのかな。私も本当は全然関心ない?から、知らないんだけどさ。どうもR18って言うらしいね。Rって何の訳なんだろね。
ところで、ここまで読んで話、見えています?
最近、話をしていても、人様がどこまで判っているのか、きわめて戸惑いが多くなっています。いやあ、大阪ローカル、東京ローカル、否、新宿2丁目ローカル、それからここペコ亭から1時間半の街、まっ大平市ってことでその大平市ローカル基準とか、それぞれの個人の基準とか、世代間の基準とか、もはやありとあらゆる価値観、認知、知識、知恵、ファッション、識字?、読解力、会話力、いやはやコミュニケーションのありようとか、全く違いますからね。この言葉で通じるのかってのは、まあ、ここE県ではこの程度とか、そりゃ還暦過ぎてものうのうと生きているんで、判るところはあるんですが、まあ、最近の「コントん?ノベレッテン」ネタとしては、忘れられない始まりがあったんですよ。
ねえ、18禁ってやっぱ知らないの。えっ、知ってる。そうか。
いや、やっぱりR18って言わないと通じないのかな。
実は最近ですね。この話をある都会在住の50代のゲイの男性にしましたの。
3年半前にね、大平市から通い始めた25歳の若者にこう言われたんですって。
レズビアンのところに通っているって、会う人ごとに言っていて、そのたびに18禁って言われたんですって。
えっ、その都会在住のゲイの方がどう反応したのかって、はあ…。
「へぇっ、すごいですねえ。大平市は、LGBTへの理解がずいぶん進んでいるんですねえ」。
「そうなんですよー」って言いたかったです。
言ってもよかったです。どうせ、幻の世界に生きているんですから、言ってもよかった。
でもね、そのゲイの男性とは、あたたかい友情が育まれているときでしたから、私、もう笑っていいのか、どういう感情を発露していいのか判らないままに、言いました。
「そんな…。セクマイへの理解なんて100パーセント……」。
はっきり言うのいやだったな。言いたかないや。そんなねえ。ああ、でも言うしかないや。
「そんなことありません。セクマイへの理解なんてゼロ、百パーセントない街。」
相手の方は電話線の向こうでしばし沈黙、すぐに意味が判りませんでした。
しばらく静寂、黙ってらした。それから五秒か十秒か……一分、いや二分。
「それはレイ君は大変なことをしていたんだ……」
「ぴんぽーん、当たりー。その通りでーす。何も賞品ないけどさー」
いやあ、話はまだ続いたのです。
「でさ、18禁って返ってきて彼はどう思っていたんですかね」と私。
「18禁ってなんですか」とゲイ男性。
ありゃりゃ、18禁はゲイのお方には関係ないのかしらん。それともたまたま?
「あのねえ、百金はご存じですよねぇ。百金とは違いますですよ」
もうメンドクサイナア。ここまで説明するわけー。この私がーって叫んでました。口には出さないですがね。
少し「偽装の結婚」の白抜きのモノローグの影響出ていますかね。
いや、あの白抜き、私の江戸っ子弁をむしろ真似てるかと。
突如、大きな声になる。
「あのねえ。十八歳未満お断りって映画あるでしょう!!!」
「ああ、ええっ、あっ、えっ」
もう、やめますね。
このくらいの超状況のドギャップの人々を行き来していると、コミュニケーション能力上がりますわ。トーキョー村やら、新宿二丁目ムラで同じよな人が固まっているのとは違うから、たぶんね、ずっとコミュニケーション能力上がります。
いや、トーキョー村はともかく、新宿二丁目ムラのこと、とやかく言うと、何を知ってのことでござるうって、どつかれそうだから、これは引っ込めます。
ということで、
超状況ドギャップ残酷物語・コントん?ノベレッテン
の幕開けはこのへんで。
何か意味判りましたかね。
むろん、レイ君は、レズビアンがなんたるかも、
18禁がなんたるかも、内容をこれっぽっちも判ってらっしゃらない。
いや少しは判ってきたんかな。
いやあ、
「ポルノグラフィは女への暴力である」って常識は、
たぶん、私は十代後半にはたたきこんでしまっていたように思うけどなあ。
いやあ、レイ君も人間だし、純粋だし、無垢だし、
でも、純粋な試験管ベービーのままでもいられないし、
無垢な花婿候補にもなれなさそうだから、
彼みずからってのもあるけどさ、
やっと旅立ちましたわよ。
ハッタツロードを時々翻訳必要だけどさ、
いとしく、楽しくともに歩いてもいるんですけどね。
おおいっ、
渋谷区のメンツも新宿二丁目のメンツも、
大阪の西成のメンツも、アメリカ村のメンツも、
京都の魔の左京区のメンツも、
たまには、E件の山奥の無垢な若者のことも思えよなー。
そんな彼に助けられながら、それでもここまで、
怒りもしないで、
「ポルノグラフィーは、ましてレズビアンのそれは、
いよいよきわどくもひどくも、女への暴力である」って
秘めに秘めてきた、ペコ亭道の奥深い味わいを、
笑ったあとにたんとかみしめよ。
ねっ。
それにしても、
レイ君に、「それって18禁のとこ通ってるわけー」って、
コンビニの前あたりでしゃがんで言ったお若いのの一人に、
実際、LGBTずばりが、いたんじゃねえのかよー。えっ。
などと、またもやさしくいとしく思う、
E件大嫌い、トーキョーも大嫌いなケイコ姉なのでありまする。
10月末日またも深夜
というわけで、9月のポプレスの読み合わせの集まりの報告は、
何重もの、いたいけで他愛もなくも楽しくも悲しくも、切なくもある、
翻訳作業のはてに到達する芸当と知って、始めたシリーズなのであります。
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