ピエール・ド・ロンサール、なんちゃって
帰ってきて、検索してみたら、なんなんだー、
十六世紀のフランスの宮廷詩人の名前ではないかー。
今日は、毎月お決まりの28日の特売デー。
行きつけの園芸店に行きました。
もう、車で到着寸前まで、二人はまた一発触発。
ぱっと切り上げて、私は車を降りる。
ヒデコは別の用事、
実はあるちょいと大切なおっちょこちょいの後始末。
不機嫌の延長で、花選びにしばらく集中できない。
おなかむずむず、胸がおもたーい、しんどー。
少しずつ、花を選びながら、別のお客さんと例によって話す。
そう、一つ35円のなんだっけ、アリッサムの赤めのと、
ダークベルグデージーをふたつとよっつ選ぶとき。
「これ、冬も持ちますよね」と女の人が店員さんに訊いている。
私も仲間入り。
「アリッサムは持つときと持たないときとあるけど、
こっちの黄色いのは消えちゃいますよね。」
そうそうって店員さんとほぼ同時に説明…。
いい感じ。
そんなにあれこれ購入する必要はなかったんだな。
もう庭はかなり花でいっぱいだから、一点突破方式。
いくつか、ぴんときた花やら、つよさをしっているのやら選ぶ。
そうそう、ひとつ10円の白いビオラも三つ。
なんか、安いのってエライって意識してしまうの、
安いのって恋してしまうの。
さて、今日の目的のバラの花を見る。
つるばらがどれかよくは判らないので、
結局顔見知りの店員さんに訊く。
つるばらはもうあまりなくて、ちょうどいいのがない。
一種類だけあるのは、よりによってピンク、ピンクなのだ。
彼女は言う。
「ピエール・ド・ロンサールがいいんですよ。
そう、アーチになら、花がたっぷりしたカップ状になるので、
下に自然と垂れ下がるんです。だから、それがあるといいんだけど…。」
「いいこと、教えてくださいました。メモしときますね。」
新しくなった鞄からいつも持っている付箋に書き込む。
…この鞄は、2週間前に突然ぶっこわれてその場で買った、
もう使い尽くしていたからファスナーあっという間に壊れた…
ピエール・ド・ロンサール。
「なんか、これフランス名ですよね。」
顔見知りの店員さん、中年の物知り顔の良い感じで頷いたような。
ヒデコ、間もなく合流。おっちょこちょいの解決つかず。
逆に、もしかしてそんなに重大なおっちょこちょいではないと判明。
たぶん、そういうことだろうな。
金曜に行けなかったクリニックに行く。
なんか受付の人、センセーと私の関係でも知っているのかしら、って対応。
いや、何も知らないかもしれないけれど、なんか丁寧でいい感じ。
これからも、受付どまりだといいけれど、そうもいかんでしょうね。
処方箋もって目の前の薬局へ。
あれっ、ヒデコは車にいないのって戻るとトイレから出てくる。
「ねえねえ、こんなのあるよ」って薬を朝昼晩寝る前と、
一週間入れられるつりさげられる袋みたいなのを見つけた私は、
ものすごい発見みたいに伝える。
「いいやん、いいやん、こういうのほしかったの。
買ってよ。」
「えっ、私が買うの。まあいいや、買ってやろう。
ひとつ百円だから、二袋そう、二袋ね。
2週間ごとくらいにしないと意味ないしなあ。」
良いものゲットしたね。ヒデコ、大事なお薬のんだかのんでないか忘れるしね。
それから、いつも行く、ベロ亭に近いホームセンターは急きょやめて、
クリニックから近い大きなホームセンターに行くことにする。
車を降りる。
見える、見える。
目的の花壇つくりの煉瓦とか…。
それからそれから、用事が片付いてから、そうだっ。
思い出した。
つるばら、蔓バラ…。
ちょいと見る。
「ほら、ほら、ここにはこんなにいろいろあるねー」
びっちりバラバラバラが並んでいる。
ぱっと目に留まるものあり。
「あったー、ピエール・ド・ロンサールじゃないの。」
素手でひっつかもうとして、薔薇さまは私の手をひっかく。
こういうのはけっして痛くないの、私。
棘がささっているって、ヒデコに言われてから気づくくらい。
人の口から出る棘のほうが痛いの、私。
おっ、棘を抜いたら血が出てる。
おりゃ、名前と説明書いた札に血が付いた。
知ーらない。
なんだかんだ並べて、他のバラも店員さんにとってもらったり、
札の色と、咲いている花と色が違うのに文句つけたり、
…これは我々の間違いではなく出荷元の間違いだなどと言ってた、
そんなこと聞かなくていいの。札、かえなよ。
というより、ほかのも花の色のまちがいないの、咲いていないやつの…
カートについている軍手に気づいてして、自分で、もっと取り出したり、
そのうち、薔薇に詳しい、いかにもーって中年の女の店員さんが、
薔薇初心者の私の求めに応じて、薔薇の講釈が始まる。
こういうの聞きたかったんだ。
あれこれあれこれ訊く。裏技まで聞いちゃった。
それにしても、園芸店の詳しいタイプって似てるよね。
これはこの県タイプの園芸タイプかー。
ものすごく詳しい。詳しければ詳しいほど無表情。
あれこれあれこれ、
のめりこむのを食いとどめるように教えてくれる。
表情が自然な人って、
意外と広く浅くものを知ってるんだよね。
やはり、初心者だし、丈夫だし、育てやすいし、
最初に「運命の」血まで流す!出会いをした、
ピエール・ド・ロンサールに決める。
決めるまでに一時間、ヒデコは食糧の買い出しやらにも出向く。
ピンクのバラはいやだったんだけど、
ヒデコはバラは赤でしょう、と言っていたし、
私は、「白バラ」の、あのナチスドイツに反逆した若者二人にちなんで、
白バラにもしたくて並べたりもしていたんだけど、
…いずれにしても私は花はいちばん白が好きなのです…
ピエール君が、ピンクと白で、
白が時間とともにうすみどりになるとも聞いて、
納得、納得。
私が小学校時代を過ごした京成バラ園製のなんか、
安易に選んだらだめなんだわ。
なんかすごい漢字の和名なんかついてるしね。
ものすごーくマニアックなんだから。
ああ、京成バラ園ってねえ、谷津遊園にあったんだ。
くらくら、子供時代が甦るではないか。
二週間ほど前にアーチを見に行った、
別のホームセンターで、
京成バラ園の土、って袋が重ねてあっておったまげた。
あそこは、薔薇の本家本元ー?!
人生をかったるそうにはかなんでいる姉さんと、
なんの屈託もない無邪気な私がバラ園でつったっている写真。
父さんが撮ったの、何年か前に見たけどね、
あそこには、菊人形というのもあって、
京成谷津遊園はミニディズニーランドであり、
白雪姫のお城なぞがあったりして、
だから、私はこの市内の菊人形も、
東京ディズニーランドも行く必要がないというか、
あきちまったんだな、子どものころに行き過ぎて…。
父さんは、薔薇つくりに土日ごとに精出していた頃もあった。
せっせー、せっせー。
やはり、園芸好きは父さんも姉さんもなのかなー。
姉さんは忙しすぎてやめたけどねー。
父さんは庭のない都内に越してからはやめたけどねー。
いつも、谷津遊園にはただのチケットでなぜか通っていた。
京成電鉄とつるんでいたのかしら。
うちの家族って。
千葉の、わたしも、のえも入る気ない霊園も京成だよねー。
いや、あれは市のかな。
違う、住んでいた家が「京成住宅」だったんだ。
去年の秋にその場所まで思いたって50年ぶりに行って、
近所の「よろずやさん」が教えてくれた。
…本当に「よろずや」って看板だったんだよ…
あそこは京成住宅だったのだ。
あの下総平野ののっばらに、
突如、昭和三十年に建った二十五軒は、
そう、京成住宅だったんだ。
かくして。
かくして、ピエール・ド・ロンサールなんて、
薔薇ブランド製品がうちのものとなりましたとさー。
安いです。
30㎝ほどの小さな接ぎ木苗だし、
…接ぎ木部を土で埋めたらだめってアドバイス、
詳しいマニアックな店員さん…
薔薇にしては1,000円ぽっち。
それでも大決心。
バラが別の次元にまで園芸ってものを深めるって、
そんなことくらいは知っていましたから…。
いやあ、買っちゃった。
どうしよう。
なんて、言いつつ、
帰り道は、ピエール・ド・ロンサールの「ド」はねえ、
なんて偉そうに話す。
スペイン語は結婚している相手の姓だけどさあ、
この「ド」はねえ、
シモーヌ・ド・ボーボワールの「ド」。
伯爵だか貴族だか、そういうのにもったいぶってつけるんだよ。
だから、ボーボワールはシモーヌ・ヴェイユに、
あれだけ劣等感を持っていた、とかなんとかかんとか…。
ボーボワールはあの「第二の性」の、サルトルのパートナーよ。
二人のシモーヌは、同時代を生きた天才。
ボーボさんは、地道に著作で自分の人生に向き合い続けた。
ヴェイユさんは、あの時代の飢餓に魂をかけて、
ほとんど何も口に入れないような食生活の中で、
独特の思想を形成した。「重力と恩寵」とか…。
今は、シモーヌ・ヴェイユはいかにも発達系の、
異様な正義感を発露し続けていたんだってわかるけどね。
こうした行動力がボーボさんを刺激し、自分にはできないと思わせたんだ。
これは、仏文専攻していた姉さんから聞いていたことに、
私の今の解釈を加えた。
もう、うるさいほど聞かされていた。あーだこーだって。
で、私はずうっと、ヴェイユさんに惹かれていた。なるほどね。
フランス話題が行き過ぎた。
さて、ピエール・ド・ロンサールに戻る。
帰ったら検索開始、
研鑽けんさん。
あとは内緒。
うーむ、咲かすぞー。
ウェディングドレスか、
ウェディングケーキのように、
プライベート・コミュニティガーデン・こうのとり、にね。
そう、新しく購入した格安アーチを豪華に豪華にいたしますからね。
でっかいけれど、ぐらぐらするのは安いせいかな。
いやいや、豪華なのはきらい。
ただ、ただ、自然と咲かすのみ。
ベルサイユの薔薇を、
いやはや、トーマの心臓だい。
…萩尾もとですよ。…
花咲かばあさんするんだもん。
花咲かばあさん上級コースするんだもん。
立ち直ったか、不機嫌ばあさん。
ケイコ
追記 そろそろ緊急声明を発表しようかと思案中。
単なる不機嫌である訳なしい、
いや、日本人の不機嫌はどなたも解剖する必要はありだろうけど。
十六世紀のフランスの宮廷詩人の名前ではないかー。
今日は、毎月お決まりの28日の特売デー。
行きつけの園芸店に行きました。
もう、車で到着寸前まで、二人はまた一発触発。
ぱっと切り上げて、私は車を降りる。
ヒデコは別の用事、
実はあるちょいと大切なおっちょこちょいの後始末。
不機嫌の延長で、花選びにしばらく集中できない。
おなかむずむず、胸がおもたーい、しんどー。
少しずつ、花を選びながら、別のお客さんと例によって話す。
そう、一つ35円のなんだっけ、アリッサムの赤めのと、
ダークベルグデージーをふたつとよっつ選ぶとき。
「これ、冬も持ちますよね」と女の人が店員さんに訊いている。
私も仲間入り。
「アリッサムは持つときと持たないときとあるけど、
こっちの黄色いのは消えちゃいますよね。」
そうそうって店員さんとほぼ同時に説明…。
いい感じ。
そんなにあれこれ購入する必要はなかったんだな。
もう庭はかなり花でいっぱいだから、一点突破方式。
いくつか、ぴんときた花やら、つよさをしっているのやら選ぶ。
そうそう、ひとつ10円の白いビオラも三つ。
なんか、安いのってエライって意識してしまうの、
安いのって恋してしまうの。
さて、今日の目的のバラの花を見る。
つるばらがどれかよくは判らないので、
結局顔見知りの店員さんに訊く。
つるばらはもうあまりなくて、ちょうどいいのがない。
一種類だけあるのは、よりによってピンク、ピンクなのだ。
彼女は言う。
「ピエール・ド・ロンサールがいいんですよ。
そう、アーチになら、花がたっぷりしたカップ状になるので、
下に自然と垂れ下がるんです。だから、それがあるといいんだけど…。」
「いいこと、教えてくださいました。メモしときますね。」
新しくなった鞄からいつも持っている付箋に書き込む。
…この鞄は、2週間前に突然ぶっこわれてその場で買った、
もう使い尽くしていたからファスナーあっという間に壊れた…
ピエール・ド・ロンサール。
「なんか、これフランス名ですよね。」
顔見知りの店員さん、中年の物知り顔の良い感じで頷いたような。
ヒデコ、間もなく合流。おっちょこちょいの解決つかず。
逆に、もしかしてそんなに重大なおっちょこちょいではないと判明。
たぶん、そういうことだろうな。
金曜に行けなかったクリニックに行く。
なんか受付の人、センセーと私の関係でも知っているのかしら、って対応。
いや、何も知らないかもしれないけれど、なんか丁寧でいい感じ。
これからも、受付どまりだといいけれど、そうもいかんでしょうね。
処方箋もって目の前の薬局へ。
あれっ、ヒデコは車にいないのって戻るとトイレから出てくる。
「ねえねえ、こんなのあるよ」って薬を朝昼晩寝る前と、
一週間入れられるつりさげられる袋みたいなのを見つけた私は、
ものすごい発見みたいに伝える。
「いいやん、いいやん、こういうのほしかったの。
買ってよ。」
「えっ、私が買うの。まあいいや、買ってやろう。
ひとつ百円だから、二袋そう、二袋ね。
2週間ごとくらいにしないと意味ないしなあ。」
良いものゲットしたね。ヒデコ、大事なお薬のんだかのんでないか忘れるしね。
それから、いつも行く、ベロ亭に近いホームセンターは急きょやめて、
クリニックから近い大きなホームセンターに行くことにする。
車を降りる。
見える、見える。
目的の花壇つくりの煉瓦とか…。
それからそれから、用事が片付いてから、そうだっ。
思い出した。
つるばら、蔓バラ…。
ちょいと見る。
「ほら、ほら、ここにはこんなにいろいろあるねー」
びっちりバラバラバラが並んでいる。
ぱっと目に留まるものあり。
「あったー、ピエール・ド・ロンサールじゃないの。」
素手でひっつかもうとして、薔薇さまは私の手をひっかく。
こういうのはけっして痛くないの、私。
棘がささっているって、ヒデコに言われてから気づくくらい。
人の口から出る棘のほうが痛いの、私。
おっ、棘を抜いたら血が出てる。
おりゃ、名前と説明書いた札に血が付いた。
知ーらない。
なんだかんだ並べて、他のバラも店員さんにとってもらったり、
札の色と、咲いている花と色が違うのに文句つけたり、
…これは我々の間違いではなく出荷元の間違いだなどと言ってた、
そんなこと聞かなくていいの。札、かえなよ。
というより、ほかのも花の色のまちがいないの、咲いていないやつの…
カートについている軍手に気づいてして、自分で、もっと取り出したり、
そのうち、薔薇に詳しい、いかにもーって中年の女の店員さんが、
薔薇初心者の私の求めに応じて、薔薇の講釈が始まる。
こういうの聞きたかったんだ。
あれこれあれこれ訊く。裏技まで聞いちゃった。
それにしても、園芸店の詳しいタイプって似てるよね。
これはこの県タイプの園芸タイプかー。
ものすごく詳しい。詳しければ詳しいほど無表情。
あれこれあれこれ、
のめりこむのを食いとどめるように教えてくれる。
表情が自然な人って、
意外と広く浅くものを知ってるんだよね。
やはり、初心者だし、丈夫だし、育てやすいし、
最初に「運命の」血まで流す!出会いをした、
ピエール・ド・ロンサールに決める。
決めるまでに一時間、ヒデコは食糧の買い出しやらにも出向く。
ピンクのバラはいやだったんだけど、
ヒデコはバラは赤でしょう、と言っていたし、
私は、「白バラ」の、あのナチスドイツに反逆した若者二人にちなんで、
白バラにもしたくて並べたりもしていたんだけど、
…いずれにしても私は花はいちばん白が好きなのです…
ピエール君が、ピンクと白で、
白が時間とともにうすみどりになるとも聞いて、
納得、納得。
私が小学校時代を過ごした京成バラ園製のなんか、
安易に選んだらだめなんだわ。
なんかすごい漢字の和名なんかついてるしね。
ものすごーくマニアックなんだから。
ああ、京成バラ園ってねえ、谷津遊園にあったんだ。
くらくら、子供時代が甦るではないか。
二週間ほど前にアーチを見に行った、
別のホームセンターで、
京成バラ園の土、って袋が重ねてあっておったまげた。
あそこは、薔薇の本家本元ー?!
人生をかったるそうにはかなんでいる姉さんと、
なんの屈託もない無邪気な私がバラ園でつったっている写真。
父さんが撮ったの、何年か前に見たけどね、
あそこには、菊人形というのもあって、
京成谷津遊園はミニディズニーランドであり、
白雪姫のお城なぞがあったりして、
だから、私はこの市内の菊人形も、
東京ディズニーランドも行く必要がないというか、
あきちまったんだな、子どものころに行き過ぎて…。
父さんは、薔薇つくりに土日ごとに精出していた頃もあった。
せっせー、せっせー。
やはり、園芸好きは父さんも姉さんもなのかなー。
姉さんは忙しすぎてやめたけどねー。
父さんは庭のない都内に越してからはやめたけどねー。
いつも、谷津遊園にはただのチケットでなぜか通っていた。
京成電鉄とつるんでいたのかしら。
うちの家族って。
千葉の、わたしも、のえも入る気ない霊園も京成だよねー。
いや、あれは市のかな。
違う、住んでいた家が「京成住宅」だったんだ。
去年の秋にその場所まで思いたって50年ぶりに行って、
近所の「よろずやさん」が教えてくれた。
…本当に「よろずや」って看板だったんだよ…
あそこは京成住宅だったのだ。
あの下総平野ののっばらに、
突如、昭和三十年に建った二十五軒は、
そう、京成住宅だったんだ。
かくして。
かくして、ピエール・ド・ロンサールなんて、
薔薇ブランド製品がうちのものとなりましたとさー。
安いです。
30㎝ほどの小さな接ぎ木苗だし、
…接ぎ木部を土で埋めたらだめってアドバイス、
詳しいマニアックな店員さん…
薔薇にしては1,000円ぽっち。
それでも大決心。
バラが別の次元にまで園芸ってものを深めるって、
そんなことくらいは知っていましたから…。
いやあ、買っちゃった。
どうしよう。
なんて、言いつつ、
帰り道は、ピエール・ド・ロンサールの「ド」はねえ、
なんて偉そうに話す。
スペイン語は結婚している相手の姓だけどさあ、
この「ド」はねえ、
シモーヌ・ド・ボーボワールの「ド」。
伯爵だか貴族だか、そういうのにもったいぶってつけるんだよ。
だから、ボーボワールはシモーヌ・ヴェイユに、
あれだけ劣等感を持っていた、とかなんとかかんとか…。
ボーボワールはあの「第二の性」の、サルトルのパートナーよ。
二人のシモーヌは、同時代を生きた天才。
ボーボさんは、地道に著作で自分の人生に向き合い続けた。
ヴェイユさんは、あの時代の飢餓に魂をかけて、
ほとんど何も口に入れないような食生活の中で、
独特の思想を形成した。「重力と恩寵」とか…。
今は、シモーヌ・ヴェイユはいかにも発達系の、
異様な正義感を発露し続けていたんだってわかるけどね。
こうした行動力がボーボさんを刺激し、自分にはできないと思わせたんだ。
これは、仏文専攻していた姉さんから聞いていたことに、
私の今の解釈を加えた。
もう、うるさいほど聞かされていた。あーだこーだって。
で、私はずうっと、ヴェイユさんに惹かれていた。なるほどね。
フランス話題が行き過ぎた。
さて、ピエール・ド・ロンサールに戻る。
帰ったら検索開始、
研鑽けんさん。
あとは内緒。
うーむ、咲かすぞー。
ウェディングドレスか、
ウェディングケーキのように、
プライベート・コミュニティガーデン・こうのとり、にね。
そう、新しく購入した格安アーチを豪華に豪華にいたしますからね。
でっかいけれど、ぐらぐらするのは安いせいかな。
いやいや、豪華なのはきらい。
ただ、ただ、自然と咲かすのみ。
ベルサイユの薔薇を、
いやはや、トーマの心臓だい。
…萩尾もとですよ。…
花咲かばあさんするんだもん。
花咲かばあさん上級コースするんだもん。
立ち直ったか、不機嫌ばあさん。
ケイコ
追記 そろそろ緊急声明を発表しようかと思案中。
単なる不機嫌である訳なしい、
いや、日本人の不機嫌はどなたも解剖する必要はありだろうけど。
スポンサーサイト
| シリーズ花 | 23:21 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑